LOGINファッション防具屋から近かったから、割と数分で神聖教会・ローゼリア支部に到着した。
「大きい教会だな」
教会は純白に染まっており、屋根には十字架が付いている。
ここに来る道中に少し教わったが、異世界にも曜日が制定されている。
昔はそんなの無かったのだが、俺みたいに異世界転移・もしくは転生して来た地球人が広めた可能性がある。 地球の教会みたいに毎週日曜朝から信徒達がお祈りに来て、
「これでも支部だから小さい方だよ。中に入りましょ」
神聖皇国ルミナスにある教会はもっと大きいんだろうな。
セレナと共に教会の中に一歩踏み入れたら、中から魔法陣が展開されて警報アラームが教会中に鳴り響いた。中にいたシスター達が聖属性魔法で創成した武器を構えて、攻撃しようとして来た。
「アンデッドが神聖な教会に、白昼堂々侵入するとは良い度胸ですわ!」
「聖なる力を持って払って差し上げます」 「その不浄なる闇を女神様の元に送ってあげる」俺は両手を上げて無害アピールをして応えた。
俺の中にいるアンデッドに反応しているんだな。「俺は人間です、敵意はないよ!」
シスター達は俺を見た後、創成武器を解除して顔を見合わせて、後ろに振り返ってコソコソ話をし始めた。
「貴女からアンデッドの気を今も感じていますわ」
「分かった貴女! 《ネクロマンサー》ね?」 「そんな不浄なモノを使役する何て、正気の沙汰とは思えないんだけど」彼女達は聖職者だし、嫌うのも当然の反応だろうけど、
「いや、全部聞こえてるからな」
『謁見の間』でも思った事だが、ヴィクトリア女王を介護していたシスター達や目の前の彼女達もだが、修道服に見えない。
背中は露出度高め、純白ハイレグシスター服になっていた。
怪我の治しを求めて来る信徒達は、特に服装に関しては何も思う事はないらしいな。「他のアンデッドを使う連中は分からないけど、俺はシスター達や教会に敵意はないという事です。ちゃんとアンデッドも無害な事を証明しますから」
エクレールを筆頭に他のアンデッドも呼び出して、全てを晒す。
相手に認めて欲しいならば、こちらから歩み寄る必要があるからだ。 こちら側を全否定する相手に通じるか分からないが……信頼の問題だろう。『私達のせいでお手数をおかけします。クロエ様』
俺の影から魔力の黒煙が這い上がり、エクレールの姿となった。
彼女の鎧と俺の衣服が合体したのか、軽装鎧のハイレグになっていた。「その魂はまさか、セレナ王女様の護衛騎士のエクレール様!?」
「魂を使役されるとは……異質なアンデッド使いのせいですね」 「その者に縛られた魂を解放します」『私は好きでこの方に、仕えているの大丈夫だ』
アンデッド化したエクレールの魂を見て、シスター達が創成した武器を再度構えたが……そもそも話が通じなかったな。
またもや同じ流れになるのに我慢の限界が来たのか、シスター達と俺との間にセレナが割って入ってしまった。「私の命を救ってくれたのはクロエ様なの! そして魂になってもエクレールが一緒にいてくれるありがたみは、貴女達には分からないでしょうけど!」
シスター3人組は何故、私達が怒られたのかという疑問の表情だった。
「貴女達の騒ぎ声が聞こえて来てみれば、《ネクロマンサー》の中でも話が通じる人は珍しいですね」
奥からやって来たのは、シスター達より白銀のハイレグシスター服と高位の聖職者なのだろうと思った。
「「「すいません、
「ここはもう良いから、貴女達は信徒や冒険者の治療をお願い」
「「「はい、
シスター達の言葉に改めて彼女を見てしまう。
役職名なのに容姿的若さは、他のシスター達よりもお姉さん風にしか見えなかったから驚いた。 若いシスター3人組が散ると、俺とセレナは
♢♢♢
壁に掛けられたのはローゼリア支部を任された、歴代の
年齢の差はなんなんだ?
「見習いシスター達がごめんなさいね。私はこの支部を任された
「俺はクロエです。彼女達の意見が正しいので。俺も力を貸して欲しいと伝えてるだけです」
「70年間聖職者をして魂と会話するのは初めてだけど、エクレールはどう感じていますか?」
『私達アンデッドはクロエ様に支配されている事に至福・幸福を感じています。それに死んでもセレナ様をお守りできるなんて騎士の本望ですからね』
「ならば私から特に言う事はありません。それで貴女の本題は何でしょうか?」
そうだった、見習いシスター達のせいで完全に忘れていた。
俺でも「神聖魔法を覚えられるか?」というのが本来の目的だったはず、改めて設定をして聞いてみた。「アンデッドを操る者が「神聖魔法を使いたい」という記録は過去にもありません。前代未聞です」
「ではできないと……?」
「分かりません。が答えです。聖属性魔法の習得方法は二つあります。一つは、シスターとなり毎日……それも何十年と女神・ルミナリスにお祈りする事で魂を清めさせた後。女神の
長年のお祈りによって、聖属性魔法を習得して来たから老婆のシスター何だろうか。彼女は続けて説明してくれた。
「二つ目は、
「一つ目と二つ目では、何か差があるんですか?」
「一つ目のは数十年のお祈りだから効果はその分高いの。二つ目のは全てを省略して手に入るから最初は弱いわ。でもここから何十年というお祈りを捧げる事で強くする事もできるの。最終的な差はないわ」
「やっぱり裏技にはデメリットがあるんですよね。例えば魂が焼かれて死ぬ……的な?」
「もしそうなら、私はとっくに死んでるわ。相性の問題ね。違う人に頼めば習得できるって話よ。お姉様も
魂に命が保証されているなら、試して貰える価値はあるな。
「お願い出来ますか? 後払いになってしまいますが」
「私も《ネクロマンサー》にやった事がないから、成功してもお布施はいらないわ。さて、まずは魂に触れさせてもらうから、衣服は脱いでね」
「はい」
買ったばかりの衣服を脱ぎ上半身裸になる。
「今何度も
「まぁ、相反する属性は持てないのは仕方ない。
それを聞いて、彼女はうふふと笑った。
「魂・
昇華したらアンデッドみたいに、生きたまま不滅の存在になるのか。
「生活と戦闘においてはメリット尽くしじゃないですか!」
「完全な『聖魂体』に至ったのは、教団でもその域に達しているのは片手で数えるほどよ。私ですら戦闘状態でしかなれないし、自分以上の強い魔族には効かない場合もあるのよ」
その領域に生きたまま辿り着けたのが奇跡だろ。
「簡単にはいかないよな。今まで説明ありがとうございました、そろそろ日が暮れそうだし帰ります」
「そうね。
「ありがとう。そうさせてもらうわ」
ブレイドに乗せて飛び立つと、
「このペースだと後、数時間で到着しそうですな」「分かりました」 本来なら1週間掛けて到着する距離だが、モンスターや盗賊をも簡単に倒してスムーズに到着しそうだと言ってくれた。 国境を超えた辺りからは獣人種達を多く見かける様になり、犬耳・猫耳とそして尻尾。 獣人種の中には人間種よりもガタイが良く、まるで筋肉の塊みたいなのもいる。こんな鍛えられていたら魔法なんか使えなくても、圧倒的な物理攻撃力でも何とかなりそうな勢いがある。 5日目の朝、本来ならば夜中も常に夜行性型モンスター、他にもアンデッド系モンスターが多く出現するらしい。 だが俺のアンデッドの美女兵士達に敵うはずもなく、ゼルンが雇った護衛・冒険者パーティ達もわざわざ命を掛けずに済む。 窓から手を振っているのが見えて開くと、馬に乗っている護衛・冒険者パーティが話しかけてきた。「このホットコーンスープという飲み物、実に美味かった。ありがとうございます」「えぇ、まさか長旅中に新鮮な野菜を使った「サンドイッチ」が食べられるなんて思ってもみなかったわ」「というか本来は俺達が護衛として雇われたのに、何もせず付いてきてるだけだからな。それはそれで申し訳なく思ってきたな」「しかも私達の装備もバージョンアップしてくれて感謝しています!」 彼等の為に夜中も見張りながら進むから、馬の為に休ませたり一時休憩も取っている。 その時に夜食として体が温まるコーンスープ(保温ボトル)やサンドイッチを提供してあげた。 彼等が使っている防具・武器は使い込まれていたから、時間魔法・《リバース》で新品同様にした。 そこから彼等が欲しがっていた、魔法属性を《錬金術》で付与してあげて攻撃力・防御力を上げる事ができた。 言わばコレはどこまで《錬金術》として属性付与したり、防具・武器の能力値を上昇させる事が出来るかという実験も兼ねていたのだ。「満足していただけで良かったです。武器・防具に関してはコレを使って他の冒険者達にも広めておいてくださいね」「ここまでしてくれたんだ。言われなくてもクロエ様の事を他の連中にも話しておきますよ!」 「早く実戦で使ってみたいけど。まずは馬達を休憩させたいので、あそこの広場で休みましょう」「では世が明けたので朝食にしましょう」 この数日間を共にしたが、ゼルンはストレスや苦痛どころか快適な旅だ
石畳の道を馬車が歩いていると、空からファイアドラゴンの群れが睨み付けていた。 地上のモンスターならともかく、空を飛ぶモンスターには神聖属性の魔石の効果が届かないみたいだな。 魔力汚染されたファイアドラゴンの両翼が真っ赤に燃え上がり、口元へと炎熱が溜まりーー。『グルギャオオオオッ‼︎‼︎』 激しい咆哮と同時に、高純度の熱線を吐いて襲って来た。「ど、どどどどうしますか!? A級のファイアドラゴンですよ!?」「この中にいたら大丈夫ですよ」 《魔導障壁》が展開されているとさっき説明したが、いきなりこんなモンスターが襲って来るのは予想外だったのだから、ゼルンが慌てふためくのは仕方ない。 前の馬車にいたセレナとシグルーンから届いた《念話》を、頭上にある電話機を取る。と言ってもアンティーク風なデザインで話だけできるタイプだ。「上のドラゴンはどうしますか?」 「私が片付けてましょうか?」 『ボク達なら楽勝だけど』 確かに今の皆なら楽勝だろうけど、空中戦なら時間が掛かる。 ならばこちら側も空中戦に切り替えて、簡単に決着を付けた方が早い。「大丈夫だよ。空中戦が得意な天使達がいるからな。ルミエル。天使達と共に行け」『我がマスターの為に勝利を捧げるぞ!』 俺の魂からルミエルを筆頭に出ていった天使達が、炎の熱線にわざと飲み込まれながらも直接、ファイアドラゴンの開いた口から脳天へと剣を突き刺さして倒した。 《魔導障壁》か展開されている馬車にはダメージ一つなく、炎の熱ささえも感じない。 室内は一定の温度調整されているから、暑すぎず・寒すぎない環境となっている。 ゼルンは窓を開け身を乗り出して、見上げながら驚いていた。「あのファイアドラゴンが……蚊みたいに落ちていく……。あの天使は神聖教会が召喚する召喚獣・天使ですな! よろしければファイアドラゴンの素材を買い取らせて頂きたい。ラヴレスト王国の鍛冶屋に素材を卸しましょう!」「では到着次第取引しましょう」 今が楽しくて物流のことを完全に忘れていた。 ルミエルに頼みファイア・ドラゴンを全て収納魔法・《インベントリー》に収納する。「まさか《インベントリー》までお使いになれるとは、やはり魔導士としての才能もお待ちだとは」「商人なら沢山の物を持つから必須だと思っていましたが?
それからゼルンが常連客になったり、ラヴレスト王国へ向けて準備期間中は高級宿泊宿に泊まってもらった。 王国正門前に来たゼルンはツルツル・スベスベの健康肌になっていた。 表情もトロける様にニコニコ笑顔になり、十分満足してくれて良かった。「キャメロットに数日滞在した感想はどうですか?」 現代の高級ホテルを個人的イメージで改装してあるから、もしかしたら不満やクレームがあったらまた改善しないといけない。 大浴場ではサウナを取り付けたり、働き探しの女性にスキル・《マッサージ》を習得させた。マッサージを受けたがる冒険者が多くて収入も多く入って助かっている。「全てが最高でした。クロエ様! 女性メイド達は皆一流でワシがお願いしようと思ったのを先読みして動いてくれる」 メイドにはスキル・《読心術》を与えているから、お客の思っている事は全て筒抜けである。 普通の客は当然の事ながら、中には一般人・冒険者に扮して他国からのスパイがいるかもしれないからな。 逆に《読心術》対策として心を読ませない、警戒心が強い者も怪しいとメイド達に警戒している。「大浴場はどうでしたか?」「王族の大浴場にもなかった「ジャグジー」なるモノは、泡が出てとても気持ちよかったです。「サウナ」では全身から汗が吹き出した後に水風呂に入る。というのを教えてもらいましたよ」「それは良かったです。マッサージはどうでした?」「可愛く、美人な女性達に全身マッサージを受けさせてもらったのですが……全身の筋肉がほぐれて、まるで天国に行ったかのような気持ち良さでした」「満足してくれて、私も嬉しく思います」 男性にとっては可愛い女性、美女にマッサージされるだけでも十分嬉しいのは当然、それが全員プロレベルだからさぞ気持ち良かっただろう。 ゼルンはこれから乗る馬車に目をやると驚いた。「これがクロエ様が乗る馬車ですかな? 見た事ない素材……これは鉱石を加工して使用しているのですか!?」 《ネットショップ》から引き出したチタン合金を使って、新しく現代風馬車を職人に作らせてもらい、軽量で頑丈だから馬の負担も軽減できる。 この世界の馬車はガタガタと揺れが激しいかったり、座り心地が悪く腰・お尻が悪くなるからな。「座り心地が良いソファを使っております、それに揺れは一切感じないので中で食事しても溢す心配無用です」「
あれから数日後。 キャメロット領土全体へと道路整備が広まる中、キャメロットの王国民の魔力がない一般女性も働ける様に、酒場とは別店舗『メイドカフェ』をオープンしていた。「おはようございます。ご主人様! お好きな席へどうぞ!」「朝からクロエちゃんの笑顔見るのが、一日の始まりになっちまった。モーニングセットをお願いしようかな!」「ありがとうございます。ご主人様に「モーニングセット」入りました!」 厨房ではスキル・《料理人》を共有化したお陰で、プロ顔負けの料理レベルを客に届けられる様になった。 基本的には朝食はパンケーキ類、サンドイッチ類、トースト・目玉焼き・カリカリベーコン。ザ・西洋人の口に合った朝食となっている。 王国民はリーズナブル価格となっていて、他所から来た冒険者・観光客からは適正値段として提供。 気に入れば王国住民となれば、俺が経営している店舗は安い価格提供できる。 また扉が開くと鈴が鳴り、新たなお客が入って来ると挨拶した。「おはようございます! お好きな席へどうぞ。はいお待たせしました。『トーストセット』です。おかわりのコーヒーをどうぞ」「待ってました! ありがとよ。クロエちゃんに淹れてもらうコーヒーなら無限に飲めるってもんよ」 待ってる間に空のコーヒーカップに注ぐと、他の客達からはサービスと接客業を褒められた。 上質な布地の洋服を着て、明らかに裕福層と分かるぽっちゃり男性客は店内と俺達メイドの姿を見ると……呆気に取られて目が点になっていた。「あ、あぁ……。そこのメイドよ。ここは酒場……とは違うのかね?」「ここは『メイドカフェ』といって、メイド達がお客に食事を定期するメイド型レストランとなっています。今は『モーニングタイム』なのでコーヒーを頼めば"無料"でバタートーストが付いて来ます」「むりょ、無料だと!? なるほど、その分は低品質な小麦やバター等を使っ……」「おいおい、おっさん。文句言う前にまずは自分の目で確かめて見ろって。ここのバタートーストに目玉焼き、カリカリベーコンを乗せて食うと美味いんだからよ!」 カウンターにいる若者が聞こえていたのか、今届いたばかりのトーストセット・無料トーストを見つめてギョッと驚いた。「こんな分厚いパンが無料だと!? こんな売り方正気の沙汰とは思えないぞ! ワシはラヴレスト王国で商人をし
「おぉ、これはとても綺麗だな」 魔力汚染の原因だったアンデッド公爵の魂が成仏した瞬間。 黒く濁っていた地下水が、ゆっくりと透明さを取り戻していく。 やがて地下ダム全体は、宝石のように透き通った神聖水へと変わっていた。「まさか綺麗な真水を国中で飲める様になるのね!」 《鑑定》を発動して水質検査したところ、《神聖水《極上品質》》という結果から、これで気兼ねなく飲めるだろう。 水属性魔導士による、ぼったくり詐欺被害も少なくなるとみていい。 試しに飲んでみる事にした。「うん、ここまで来た時の疲労感が一気に回復したな」「やっぱりクロエ様の作る水はとても美味しいです!」「最近はこの水のお陰で、他の水が飲めなくなったわね」 俺が神魔力を手に入れてから、仲間達は普通に飲む事が増えたから、味が変わらないというお墨付きだ。 セレナとシグルーンは絶賛しているが、モルガンは一口一口をゆっくり味わって喉を潤して答えた。「こんな美味しい水を日常的に飲める貴女達が羨ましいわ。この味を国民に早く教えたいわ」「今は頭上に神聖属性を発動しているから、神聖水のままだ。一度効果を切ったら直ぐに普通の水に戻ってしまう」 ダムの壁面に神聖属性の魔法陣を展開して、相乗効果が得られる様に複数を貼り付けておいた。 これで外から流れた魔力汚染された水も流れた瞬間、即座に神聖水に変えられる便利機能だ。 そこにニーナが提案しだした。「そこの魔法陣に私の《バフ》も術式に加えても良いですか? 一般庶民は戦闘とは関係ないですが、健康面や怪我の回復力を高める事が出来ます」「そうだな。この水を飲んだり、この水を使ったアルコール類や炭酸水で《バフ》を得られる冒険者だって、増えてくれると頼もしいしな」 ニーナが神聖属性の魔法陣に《身体強化》・《魔力汚染無効》・《状態異常無効》・《体力上昇》・《魔力上昇》・《全能力値50%上昇》の術式を加える。「こんな《バフ》見た事ないわ。他国が見たら国民を徴兵して戦争レベルにする勢いだと勘違いされるわね」「徴兵はともかく、魔力・スキルが無いから冒険者になれない国民だっているはずだ。自ら率先して冒険者になりたい人も増えるはずだ!」 早速期待しながら、気長に待つ事にしよう。「次の改善は獣道の道路整備だったわね」「それは職人達と働きアリ達に任せてある。明日
この数週間でキャメロットとローゼリアンデッドの両国民に早急に洋式便器の設置を広める事が出来た。 最初は3人みたいに抵抗感を見せられたが、1人に体感させて爽快感を知ってもらい、そこから1人又1人と少しずつ広める事に成功した。 ローゼリアンデッドの方は元から下水道処理もされているから、簡単に終わったが、キャメロットの方はあまり処理されておらず、少し手間取ったが早急に終わらせる事が出来た。 これで悪臭問題だけでなく、疫病対策にも繋がるから心配は消えた。 モルガンは、まさかコスト0で国中の大工事を終わらせた事に大喜びしていた。「まさか短い期間で終わらせられる何て奇跡よ!」「両国民から汚物の悪臭が消えたって声も聞いたな。それほど国民も実は嫌がっていたんだな。次のインフラ整備としては……」 モルガンが持っていた改善リストを眺めるも、まだまだ沢山あるが一つずつ改善していけば終わらせられる。 それに働きアリ達も仕事を欲している。 人手不足を補える上、必要な道具も全て揃えられるから、最低限のコストで進められる。「次は水道・浄水問題だな」 基本的に水属性魔導士以外の人間は、飲み水をアイテム屋で購入する必要がある。 他にも水属性魔導士が氷・水を商売しているが、ぼったくりにも程がある金額だ。 生きている以上飲み水は必要不可欠だからな、お金が無くても飲める様に王都市部・各地域にある井戸水を綺麗にしなければならない。「魔界から流れる魔力のせいで、大地も汚染されているから自然の水は危険ね。死にはしないけど……体調不良何てのもあるわ」 キャメロット王国の地下には、山脈から流れ込む巨大な地下水脈が存在している。コレも神聖教会のシスターに水を浄化してもらっていた。 俺のせいでお布施として、ぼったくられていたのだとか。 まさか俺のせいで、他国の民がツケを払っていた事になるとは申し訳ない。誰も飲み水に困らない国を目指さないとな。「そもそも何でゲートをあそこに作って、魔王や魔族共は仕掛けないんだ?」「前回の勇者様と魔王の決戦によって、魔王と魔王軍は壊滅的な打撃を受けたわ。その証拠に10年は魔王は見てないわ」「それで前回の勇者様は?」「無事、我々人類が勝利を収めたけど……勇者は依然として行方不明。噂によると魔王と相打ちなったと言われているわ」 もしかしてまだ魔界







